さあ、お昼ご飯だ!

家の中の薪のストーブの上で、さっき農家でもらった卵をゆでたまごにする。ポーリッシュ・キャベツという白菜のような野菜とトマトときゅうりをざくざく切ってサラダを作る。お皿や飲み物を庭に運び出して、後は庭でさっきスーパーで買ってきたチキン(マリネされてるらしい)をバーベキューにするだけだ。

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仲良くゆで卵の殻をむく夫婦。(しかしこの直後K先生はもうがまんできない!という感じで湖に走って泳ぎに行ってしまった。そしてさあ、食べようという時に裸足で走って帰ってきた。)

お昼ごはんは、最高においしかった。自然の中で、散歩の後適度にお腹がすいたところで食べる食事ほど愉快でおいしいものはない。カリという飲み物を試してみた。Rootbeerに似ている。農家でもらった産みたての卵を薪のストーブで静かにゆでたゆでたまごは黄身がちゃんと真ん中にあってやや固めの半熟で絶妙においしかった。スーパーで買ってきたチキンをそのまま網にのっけてバーベキューしたものも、市販のドレッシングで作ったサラダも止まらないくらいおいしかった。その他2種類の黒パン、カテージチーズ、と素朴な、しかし私にしてみればなんとも贅沢な食事だった。デザートはKamaという穀類を粉末にしたものに、サワーミルクをかけ、好みでお砂糖もかけたもの。私はこれが大いに気に入ってしまった。スーパーで買っていこうかと思ったが、サワーミルクは手に入りそうもないのであきらめた。それに現地で食べたものというのはたいてい持ち帰って自分のうちで食べてもその時のような感動はよみがえらないものだ。きっとその土地の気温や湿度、空気や水、自然、一緒に食べるものなどなどの一部であってこそおいしいのだろう。


バーベキュー用の炭もお友達が作ったそうだ。エストニア人はある程度の年代の人なら生活に関して何でもできるらしい。この真ん中が火鉢になっているテーブルもK先生のお友達の手作り。テーブルの足は昔つかわれていたであろう荷車かなんかの車輪を4つ使ってある。仕事もできるようにとラップトップ用の引き出しつきなのがおかしい。

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夏は数週間?数ヶ月ずっとここで暮らしたりもするそうだ。こんなところで論文を書いたりしているなんてうらやましい。

この家のポーチもK先生自身が角材を組み立て、自分ひとりで作ったそうだ。フィンランドでスナフキンも言っていたが、ある年代の人たちは家ぐらい自分で建てられた(というか建てるしかなかった)そうだ。